ベランダのズッキーニに、待望の雌花が咲きました!
…しかし、ここはアパートの4階。まわりに花がたくさん咲いているわけでもなく、虫が交配に来てくれる可能性は低そうです。
それならば、自ら交配してみましょう!
ズッキーニはなぜ交配が必要なの?
それは、「雌雄異花」だからです。
例えば、ピーマンは「雌雄同花」、つまり同じ花に雌しべと雄しべが両方そなわっています。
たとえ虫が来てくれなくても、風に揺られる程度でかってに交配・受粉してくれるのです。
それに対してズッキーニ、カボチャ、スイカ、メロンなどのウリ類は「雌雄異花」なので、雌しべは雌花に、雄しべは雄花にしかありません。
風が吹いた程度では、受粉してくれないのです。
ちなみに、同じウリ科のキュウリは交配不要です。キュウリは単為結果するので、交配・受粉しなくても果実が肥大する、おもしろい作物なのです。
交配のタイミングは?
ピーマンの花は数日もちますが、ズッキーニの花の寿命はたったの1日。
花が咲いた当日に交配します。
しかも、お昼が近くなるとたくさんの蜜が出て交配が難しくなります。午前10時ごろまでにやってしまいましょう。
やってみよう

左が雄花、右が雌花です。
雌花の下には、すでに小さいズッキーニが!かわいいですね。

花の中をのぞいてみましょう。同じく、左が雄花、右が雌花です。
雄花の中心には雄しべがあります。花粉がびっしりですね。
雌花の中心には雌しべがあります。スポンジみたいにふわふわしています。

まず、雄花の花びらをとり、雄しべだけにします。
これを雌花の雌しべに直接当てます。トントンとやさしく、雌しべ全体にまんべんなく花粉をつけていきます。

交配後の雌しべはこんな感じ。花粉がびっしり付いているのがわかるでしょうか?
ここから果実の肥大がスタートします。収穫が楽しみですね。
交配から2日後

…これはもうズッキーニです!
開花前は4cmほどだった幼果が、もう8cmを超えています。
ナスやピーマンは開花してから収穫まで3〜4週間、トマトなら2ヶ月かかります。
一方ズッキーニは、あと数日で収穫できそう。
さすがはウリ科野菜、スピードが段違いです。
苗を定植してから約1ヶ月、初収穫が待ちきれませんね。
交配から6日後

交配から1週間たたないうちに、最初の果実を収穫!
150gほど、ストライプでかっこいいですね。
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