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おいしいモモの品種ランキング!【桃の種類・元ブリーダーおすすめ】

モモ品種のおすすめランキング

夏が近づくとやってくるのが、モモのシーズン。

青果売り場では早生種から晩生種まで、季節が進むごとにたくさんの品種が目まぐるしく移り変わっていきます。

「前にもらった硬いモモがおいしかった。また食べたい…」

「モモは果汁したたるジューシーさが命!」

など、好みはあるもののどの品種を選べばいいかわからない!という方のために、モモ品種のおすすめランキングを作成しました。

お気に入りのモモ品種を見つけていただけるとうれしいです。

この記事を書いた人
小林大介
小林大介
  • 元植物ブリーダー(品種改良をする人)
  • 味にこだわった品種の開発に従事
  • 得意なこと:作物の栽培、市場調査
  • お問い合わせはこちらからどうぞ
目次

おすすめのモモ品種ランキング!

1位 白皇

桃の品種「白皇」
引用:JA晴れの国岡山 岡山のモモ
開発元岡山県
品種登録年2017年
時期の目安8月下旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ緻密で肉質はしっかり

大玉でとびきりの甘さ

ひとつ350gほどとかなりの大玉、糖度16度前後の高糖度。

食べごたえと甘さを両立する、驚きの品種です。

肉質はしっかりめ、繊維が少なく滑らかな食感。

上品な香りと食感

モモらしい上品で豊かな香りを楽しめます。

緻密な肉質ながら果汁も十分。

そのほかの特徴

  • 渋みが少ない
  • 味が安定していて、当たりはずれが少ない
  • 皮が薄くてむきにくいが、皮つきのままでもおいしい

2位 白鳳

桃の品種「白鳳」
開発元神奈川県農事試験場
命名年1933年
時期の目安7月下旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ熟すととてもやわらかく、切るだけで果汁があふれる

柔らかくジューシー、噛めば果汁がぽたぽたしたたる

果肉はとてもやわらかく、噛めば上品な甘さの果汁が口いっぱいに。

口の中でほぐれ、とけていきます。

甘み、香り、果汁のバランスがすばらしい。これぞモモ

酸味が少なく果汁が多いので、そのぶん甘さと香りを存分に味わうことができます。

日本を代表するモモ品種です。

そのほかの特徴

  • 日持ちはすこし劣る
  • 200~230gとやや小さい

3位 なつっこ

開発元長野県果樹試験場
品種登録年2000年
時期の目安8月上旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ緻密でしっかりした食感

甘くなめらかな食感

糖度が13~14度と甘みが強く、繊維が少ないのでなめらかな食感を楽しめます。

肉質はしっかりしていて、口の中でゆっくりほぐれていきます。

大果で食べ応え十分

果実の大きさは300gを超える大果。

食べ応えがあり、贈り物としても見栄えがします。

そのほかの特徴

  • 肉質が硬めなので日持ちは良いほう
  • 皮はややむきにくい

4位 清水白桃

桃の品種「清水白桃」
開発元西岡仲一(岡山)
開発年1932年
時期の目安7月下旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ果汁がしたたるほどとてもやわらかい

モモ大国岡山を代表する白桃品種

柔らかくジューシー、口に入れるととろけるような食感。

すっと皮をむけば現れる、白く美しい果肉。

白桃と言えば岡山県の清水白桃、と言われるほどの有名品種です。

高貴で華やかな香り

それほど高糖度というわけでもないのに、濃厚なお味。

そのわけは、清水白桃がもつ豊かな香りです。

手に取るだけで、「高貴で上品」と言われる清水白桃の香りを楽しむことができます。

そのほかの特徴

  • 着色が難しい
  • あまり日持ちがしない

5位 あかつき 

桃の品種「あかつき」
開発元農林水産省 果樹試験場
命名登録年1979年
時期の目安7月下旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ緻密でしっかりした食感

栽培面積日本一!トップクラスの品質

12~14度と高い糖度、ジューシーさ、日持ちのよさ。

欠点が少なくみんなが食べておいしい万能品種です。

程よい酸味が甘みを引き立ててくれます。

しっかりした肉質と豊富な果汁

緻密で弾力のある食感です。

ただ、白鳳を親に持つことから果汁は豊富!

完熟すれば、手できれいに皮をむくことができます。

そのほかの特徴

  • 果肉はうっすらと赤が入る
  • 低価格のものを買ってもはずれが少なく、全体に品質が高い

6位 まどか

桃の品種「まどか」
開発元株式会社イシドウ(山形県)
商標登録年2001年
時期の目安8月中旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ 
やわらかさ/かたさ肉質は硬めで緻密

大玉で色がよく、贈り物にぴったり

1つ350gほどに大きくなるモモです。

きれいな赤色にしっかり染まるため、贈り物としてとても美しく仕上がります。

硬めの肉質で熟しすぎてもおいしさキープ

糖度は12度と十分な甘さがあります。

あかつきよりさらに緻密で果肉がしっかりしているので、熟しすぎても柔らかくなりすぎません。

最後までおいしいモモです。

そのほかの特徴

7位 黄金桃

桃の品種「黄金桃」
開発元池田正元(長野県)
命名年1977年
時期の目安8月中旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさやや硬めで弾力がある

黄色の果肉、なのになめらか食感で高糖度

黄色のモモと言えば缶詰、というイメージの方も多いと思いますが、この黄金桃は川中島白桃の品質を受け継ぐ高品質品種として知られています。

トロピカルで濃厚なおいしさ

ジューシーで甘みが強く、サクサクした歯ごたえは完熟するとなめらかな食感に変わります。

その風味は「マンゴーに近い」との声も。

決して新しい品種ではありませんが、近年黄金桃の人気が高まり、栽培面積が増えています。

そのほかの特徴

  • 白鳳に比べると繊維を感じる
  • 果肉から種が簡単にとれる

8位 川中島白桃 

開発元池田正元(長野県)
命名年1977年
時期の目安8月中旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ適度な硬さがありしっかりした食感

硬めのモモの代表格 

清水白桃や白鳳のような柔らかくジューシーな品種に対し、硬めで歯ごたえのあるモモが好き!という方も多いはず。

川中島白桃はそんな硬めのモモの代表品種です。

適度な硬さと歯ごたえがあり、完熟すればなめらかな口当たりに。

甘さも十分

糖度は13度ほどになり、酸味が少ないのでかなりの甘さを感じます。

栽培面積全国3位だけあって、ファンの多いおいしいモモです。

そのほかの特徴

  • 皮はややむきにくい
  • やや繊維が多い
  • 種の周りが赤く色づく

9位 ワッサー 

桃の品種「ワッサー」
開発元中村渡(長野県)
品種登録年1990年
時期の目安8月中旬
甘さ
なめらかさ
ジューシーさ
果実サイズ
皮のむきやすさ
やわらかさ/かたさ早めに食べるとカリカリ・サクサク食感

モモ×ネクタリンの新食感

黄色の果肉でカリカリ・サクサク食感のモモの変種ネクタリンを親に持つワッサー。

その食感を受け継ぎ、純粋なモモにはない硬さと歯ごたえがあります。

おなじくネクタリン由来の適度な酸味と、モモ由来のしっかりした甘さが絶妙なバランス。

皮をむきやすく、食べやすい

ワッサーの人気の秘訣は、お味と食べやすさ。

硬さがあって崩れにくく、果汁控えめなので、皮をむいたりカットしても手がべたべたになりません。

日持ちがかなりいいのもうれしいポイント。

そのほかの特徴

  • 香りはあまりない
  • さすがに硬すぎるなーと思ったら、常温で数日おくとよい

予約はお早めに!

季節になれば、お目当ての品種が必ず手に入るわけではありません。

人気品種はどんどん売れてしまうので、気づいた時には売り切れになってしまうことも。

モモ農家さんに直接注文できる「食べチョク」なら、シーズン前から予約することができますよ。

お早めにどうぞ。

モモの雑学コーナー

モモ品種にまつわる豆知識を集めるコーナーです。

お時間のある方、ぜひお付き合いください。

モモの家系図

モモの家系図

モモは古くから日本で栽培されてきましたが、当時の品種は果実が小さかったため、明治時代以降は姿を消しました。

現在流通しているモモ品種のルーツは、明治時代に導入された上海水蜜桃です。

白桃の誕生

岡山県のモモ農家、大久保重五郎氏によって1901年に発見されました。

大果で甘みが強く、品質が高いこと、そして日持ちがよいことなどから栽培が盛んになり、現代品種の遺伝的な基礎となりました。

その後、清水白桃や川中島白桃の発見、神奈川県農事試験場による白鳳の育成などを経て、現代品種が次々と開発されています。

「白桃系」「白鳳系」といった分類にはあまり意味がない

  • 白桃系:果肉が白く肉質が緻密
  • 白鳳系:甘みが強くやわらかめ

といった分類を時々見かけますが、あまり意味がないとされています。

というのも、家系図を見ればわかる通り、川中島白桃、清水白桃、白鳳はおなじ白桃の子どもです。

そもそも、ほとんどのモモ品種が白桃の子孫。

白桃と名がつく品種でも、果肉が硬かったりやわらかかったりしますので、品質の分類という観点から見てもあまり正確な表現とは言えないでしょう。

※参考文献:モモ・スモモ大辞典(農文協)

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