ついに日本上陸!アジアで猛威をふるう「ベゴモウィルス」がピーマン栽培に甚大な被害を与える可能性について

ベゴモウィルス に感染したトウガラシ、ピーマン ウィルス

インドやタイなどアジア地域のピーマン・トウガラシ栽培に壊滅的な被害をもたらしている重要病害があります。

その名は、「黄化葉巻病」。ベゴモウィルスの感染により広がるウィルス病です。

この圃場はインドネシアのごく一般的なトウガラシ畑です。

ぱっと見で健全に見えるのは2、3割ほど。そのほかは枝先の葉が黄色く変色し、株が小さいままです。

中にはそのまま枯死した株も。

このように黄化葉巻病に感染したトウガラシは生長点付近の葉が黄色く縮れてしまい、成長が止まってしまいます。

生産量は言うまでもなくガタ落ち。でもこれがアジアのピーマン・トウガラシ栽培の現実なんです。

「こんな病気がうちのピーマン畑に入って来たら…」考えただけでもぞっとしますね。

ところが、先日こんな発表がありました。

日本国内のトウガラシからベゴモウィルスの感染確認

近畿大学の研究グループは沖縄県において園芸作物に感染するウィルスの調査を実施。

その結果、沖縄本島および宮古島のトウガラシからベゴモウィルスが検出されたと言う衝撃の事実が明らかになりました(2021年9月園芸学会)。

黄化葉巻病といえば、トマトの被害が日本でも大きな問題になってきました。

1996年の初確認以降感染が拡大し、九州の抑制栽培を中心に深刻な被害をもたらしています。

耐病性品種が広く普及した今でも全国で度々問題となり、トマト栽培で最も恐れられている病害の一つ。

そんな黄化葉巻病、今度はピーマンやトウガラシに感染する新たなベゴモウィルスが日本に侵入してきたのです。

トマトと同じ運命をたどるとすれば、今後西南暖地を中心に被害が拡大、耐病性品種が発表されるまでの間ピーマン栽培が壊滅的被害を受ける恐れがあります。

ベゴモウィルスからピーマンを守るためにはどうしたらいいの?

最終的な解決は、耐病性品種の登場を待つ他ありません。

同じ研究グループのメンバーから耐病性素材に関する研究成果の報告もあり、耐病性品種の開発が始まるものと思われます。

ただし、品種改良には長い時間がかかるもの。

そのあいだ、畑のピーマンを守るためにはどうしたら良いのでしょうか。

実はこのベゴモウィルス、園芸作物の大害虫である「コナジラミ」が媒介することが知られています。

と言うことは、コナジラミ対策をきちんとすれば被害を最小限に抑えることができると言うこと。

我々栽培者ができることは、以下のことでしょう。

  • 殺虫剤の予防的散布
  • 捕虫板を設置し、コナジラミ侵入のサインを見逃さない
  • 感染した株はすぐに抜き取り、感染拡大を防ぐ
  • 周辺地域の作型に合わせた栽培を行い、一年中ピーマンが栽培されている状態を作らない。周りが片付けたら自分の畑も片付けて、コナジラミの居場所をなくす

ピーマン・トウガラシ生産者の皆様、写真のような生長点の黄化や縮れに気がついたら早めにJAや行政担当者にご相談ください。

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