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【プロ向け!】ブロッコリー生産地が選ぶブロッコリー品種ランキング!

プロ向けブロッコリー産地が選ぶブロッコリー品種ランキング
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ブロッコリーは消費者の人気が高く、年々栽培面積を伸ばしている野菜です。

そのため、種苗メーカーも新しい品種を続々とリリースしています。

ただ、ブロッコリーは早生性や暑さ、寒さへの強さなど品種によって大きく特性が異なります。

「品種の数が多すぎて、どれを選べばいいのか分からん…」

という方も多いのではないでしょうか?

そんな方々のために、元野菜ブリーダーのはたけもんがブロッコリーの品種ランキングを作成しました。

全国の農家さんに選ばれた優良品種を使えば、安心してブロッコリーを栽培できるはず。

ぜひ最後までご覧下さい~

目次

プロに選ばれるブロッコリー品種ランキング!

ブロッコリー品種の人気ランキング
農林水産省 各都道府県において主に栽培されている品種のデータを集計し作成

農林水産省は、「各都道府県において主に栽培される品種」という資料を公表しています。

栽培面積や流通する品種のすべてを網羅しているわけではありませんが、全国のブロッコリー生産地で使われている品種を大まかに把握することのできる資料です。

そして上のグラフは、各品種がこの資料に登場した回数をカウントしたもの。

つまり、グラフの縦棒が長ければ長いほど、全国のブロッコリー生産地に採用され、プロの農家さんから支持される優れた品種であるということができます。

ちなみに、上位10品種を書き出すと以下の通り。

1位おはようサカタのタネ
2位SK9-009サカタのタネ
2位サマードームサカタのタネ
2位ピクセルサカタのタネ
5位はつみらい野崎採種場
5位こんにちはサカタのタネ
5位アーサーブロリード
5位クリアブロリード
5位グランドームサカタのタネ
5位すばるブロリード
農林水産省 各都道府県において主に栽培されている品種のデータを集計し作成

「おはよう」の存在感がかなり大きいですね。

この記事の後半でそれぞれの品種について解説していますので、そちらもぜひご覧ください。

ブロッコリーはサカタのタネとブロリードの品種が多い

ブロッコリー品種の種苗メーカー
農林水産省 各都道府県において主に栽培されている品種への登場頻度を種苗メーカー別に集計した円グラフ
※種苗メーカーのシェアを表したものではありません

こちらの円グラフは、上の棒グラフを種苗メーカー別にまとめなおしたものです。

一般に流通するブロッコリー品種の多くは、サカタのタネとブロリードの品種が多いようですね。

※栽培面積や販売金額を考慮した資料ではなく、種苗メーカーのシェアを表したものではありません。

ブロッコリー品種に求められる特性とは?

さて、品種ごとの説明に入る前にまずはブロッコリー品種に必要な特性を確認していきましょう。

ブロッコリーの作型は、大きく「夏(~秋)まき冬春どり栽培」と「冬春まき初夏どり栽培」に分けられます。

夏(~秋)まき冬春どり栽培

夏(~秋)まき冬春どり栽培は、もっとも基本的な作型です。

暑い時期に茎や葉を作り、涼しくなってきたころに花蕾が大きくなり始めます。

以下のような点に注意して品種を選びましょう。

大雨や風に強い品種

この作型の最大のリスクは、台風など定植後の大雨や災害です。

畑が水につかることを想定して、根の張りがよく湿害に強い品種を選びましょう。

また、台風による強風で倒れてしまわないように草丈が長くなりすぎないことも重要なポイントです。

収穫時期に適した早生性の品種

生育が進むにつれて気温が低下する作型であるため、収穫期が長くなります。

狙う収穫期によって早生性(播種してから収穫までにかかる時間)が異なる品種を選びましょう。

11~12月どり

年内に収穫を終えるため、播種後収穫日数が90~95日の早生~中早生種を選ぶとよいでしょう。

収穫前の低温期でもしっかり株が大きくなって年内に収穫できるよう、低温伸張性の高さも重要です。

12~1月どり

播種後収穫日数が100日前後の中早生種を選びましょう。

また気温がかなり下がる時期に収穫するため、花蕾が大きくなりにくいシーズンにあたります。

9~10月の生育適温期にしっかり株ができ、気温が低下した後もよい花蕾が取れる品種が求められます。

冬~早春どり

1月~2月の平均気温が5℃以上ある暖地でのみ栽培が可能です。

夏まきと冬春まきの端境期に出荷できるため、高単価を狙うことができます。

低温に強い中晩生品種を選びましょう。

冬春まき初夏どり栽培

冬春まき初夏どり栽培は、ブロッコリーの生育が進むにつれて気温が高くなる作型です。

生育初期の低温や収穫期の高温に強い品種が必要になります。

生育初期の低温に強い

生育初期から中盤は低温期に当たるため、育苗期は保温が必要です。

あまり低温に当たりすぎると、

  • ボトニング:花蕾が小さくなってしまう
  • ブラインド:生長点がなくなり、葉が分化できなくなる

といった症状が出ます。

こういった障害に強い品種を選びましょう。

収穫前の高温に強い

逆に、収穫期は高温にさらされます。

花芽分化~収穫期に高温に遭うと、

  • リーフィー:花蕾から葉が出てくる
  • キャッツアイ:花蕾がまばらに黄色くなる
  • ブラウンビーズ:花蕾の一部が枯れて茶色くなる
  • 空洞症:茎に空洞ができる

といった症状が出てしまいます。

上のような障害に強い品種を選びましょう。

プロ向けブロッコリー品種ベスト10をご紹介!

ブロッコリーに必要な特性が分かったところで、プロが選ぶブロッコリーランキングのトップ10に入った品種について個別に調べてみましょう。

おはよう

適作型作型適応性が広い
播種後収穫日数95日前後、中早生種
アントシアンの発生なし
草姿・草勢立性・やや強い
メリット花蕾の形状が安定
デメリット高温・乾燥でブラウンビーズが発生することがある
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

2009年の全日本野菜品種審査会で一等特別賞を受賞して以降売れ続ける、ロングセラー品種です。

作型を問わないオールラウンダーで、もっとも広く栽培されていると思われます。

ちなみに一度聞いたら忘れられないこの名前ですが、開発途中の試作番号「084」にちなんで命名されたそうです。

ただし、収穫期が揃うため、一度に大面積を定植すると収穫が間に合わなくなる恐れがあります。

播種時期をずらすなど工夫が必要です。

SK9-009

適作型冬春まき栽培
播種後収穫日数85日前後の極早生種
アントシアンの発生アントシアンフリーとの記載はない
草姿・草勢立性・中程度
メリット耐暑性に優れ、夏収穫でも花蕾が安定する
デメリット低温では短茎になりやすいので、極端な早まきはしない
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

上昇気温下でも花蕾の品質が安定するため、冬春まき栽培に適する品種です。

キャッツアイや空洞症に強く、緻密な花蕾に仕上げることができます。

おはようの花蕾品質が安定しないとき、SK9-009に切り替えて解決する場合があるようです。

サマードーム

適作型高冷地:春まき栽培、平坦地:夏まき栽培
播種後収穫日数95~105日前後の中早生種
アントシアンの発生アントシアンフリーとの記載はない
草姿・草勢極立性・強い、側枝は少ない
メリット耐暑性に優れ、死花(ブラウンビーズ)の発生が少ない
デメリット春まき栽培では、播種が早すぎると生育が遅れ、収穫期がばらつく
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

「高温期専用品種」とも呼ばれるほど、暑さに強い品種です。

高温下でも立性で葉っぱの大きい強い株に育ち、ブラウンビーズの発生も少ないところが評価されています。

ただし、葉が大きいので収穫するときに花蕾が見えづらいとの声も…

ピクセル

適作型栽培適応性が広い
播種後収穫日数90日前後、早生種
アントシアンの発生夏まき栽培で遅まきすると発生しやすい
草姿・草勢やや立性、中程度
メリット空洞症が出にくく、柔らかいので切りやすい
デメリット花蕾の形状がやや扁平でボリューム感に欠けることがある
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

第50回(1999年)全日本そ菜原種審査会で一等特別賞受賞した、おはようを超えるロングセラー品種です。

作型を問わず栽培できるほか、「気候が安定していれば品質が最高」ともいわれます。

ただし、古い品種であるためかブラウンビーズやキャッツアイ、アントシアンの発生など整理障害の発生がやや多いようです。

はつみらい

適作型夏まき栽培
早生性中早生種
アントシアンの発生発生しない
草姿立性・コンパクト
メリット低温期でも花蕾の肥大に優れる
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

8月に播種し年内に収穫できる中早生種です。

気温が下がってきても花蕾がよく肥大し、アントシアンが出ない品種とのこと。

茎の太さと柔らかさがちょうどよく、収穫しやすいことも評価が高いポイントです。

こんにちは

適作型夏まき栽培
播種後収穫日数105~110日、中生品種
アントシアンの発生発生しない
草姿・草勢立性・やや強い
メリットドーム状で花蕾形状の安定性が高い
デメリット花蕾の位置はやや低い
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

おはようの中早生タイプ。

おはようと同様、ドーム状のきれいな花蕾とアントシアンフリーが持ち味です。

12月~1月の収穫に向いています。

アーサー

適作型夏まき栽培
播種後収穫日数約110日、中生種
アントシアンの発生発生しない
草姿半開性
メリット揃いがよく、収穫期間が長い
デメリット草勢がおとなしいので、初期生育を旺盛に
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

アントシアンが出ない、中生品種です。

おはようと異なり、収穫期間を長くとれることがポイント。

収穫期が集中してしまい困っている方におすすめです。

クリア

適作型夏まき栽培
播種後収穫日数約145日、晩生種
アントシアンの発生発生しない
草姿・草勢半開性、根張りよく馬力がある
メリット上部の葉が花蕾を包み込み寒さから守る
デメリット10月以降の定植では茎が短くなりやすい
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

夏まき栽培、1~2月収穫に向く晩生種です。

背丈が低く、根張りがよいため夏から秋の台風シーズンに強い品種と言えるでしょう。

また上部の葉が花蕾を包み込むように大きくなるので、寒さから守られてきれいなブロッコリーを収穫できます。

ただ、茎が太すぎて箱詰めしにくいとの反応も。

グランドーム

適作型夏まき栽培、冬春まき栽培
播種後収穫日数115~120日、中晩生種
アントシアンの発生発生することがある
草姿・草勢側枝は少ない・強い
メリット根張りがよく、耐湿性が高い
フローレットの数が多く、加工用としての収量が高い
デメリットべと病・黒腐病・黒斑病には強くない
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

業務加工向けとして評価が高い、中晩生種です。

低温期でも肥大が極めてよく、また在圃性が高いことから大きなブロッコリーを収穫することができます。

直径20㎝、1kgを狙うことができるとのことです。

またフローレットの数も多くとれるため、加工向けとして高い収量を上げることができます。

2006年発売のやや古い品種ですが、ファン多し。

すばる

適作型夏まき栽培、冬春まき栽培
播種後収穫日数95日、早生種
アントシアンの発生発生しない
草姿半開性、コンパクト
メリット花蕾のボリュームがあり、形状の乱れが少ない
デメリット高温・干ばつに弱く、花蕾に障害が出やすい
メーカーHPおよび参考文献(末尾記載)より作成

厚みがあり、形がきれい、粒のそろいがよいなど、高品質な花蕾が売りの品種です。

多肥料、生育初期の高温や干ばつによって側枝が多くなってしまうため、播種期や栽培管理に注意してください。

まとめ

以上、生産地が選ぶブロッコリー品種ランキングについてご紹介しました。

ブロッコリーは比較的栽培期間が長いため、暑さや寒さ、生理障害の発生など様々な課題に遭遇します。

畑や作型の条件に合った品種を選んでくださいねー

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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とにかく圧巻の情報量です。
困ったとき、辞書的に使っています。

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