日々変動するミニトマトの市場価格。変動幅とその理由について情報を集め、発信しています。天候、スーパーの意向、産地の動向によって左右される市場価格の予想は難しいですが、過去の事例を読み解けば自ずと答えが見えてくる!過去の情報と合わせてご覧ください。
※農林水産省の「青果物卸売市場調査」より作成しています。札幌市、仙台市、東京都、横浜市、金沢市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、広島市、高松市、北九州市、福岡市及び沖縄県に所在する卸売市場のデータの集計です。
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1キロ718円と平年比1割高 2024年2月26日
年始から平年比で安値ながら上昇を続けてきたミニトマト価格ですが、ついに平年価格を突破。
平年比1割高となっています。
安値が続いたことで、ミニトマトがよく売れているようです。
値頃感からスーパーの特売が活発化している
引用:日本農業新聞2024年2月24日
上昇ペースは緩やかになったものの、好調な売れ行きは続くだろうとの見通し。
もうしばらく、1キロ700円台を維持するものと思われます。
1キロ599円と平年比1割高 2023年12月8日
ミニトマト価格は高温の影響から抜け出し、約1か月半にわたって下落基調が続いています。
12月に入ったものの比較的暖かい日が続き、生育は順調です。
平年比では1割高の水準にあるものの、日中は暖かい日が多く生育が進んだことから潤沢な入荷が続いており、相場は緩やかに下げている
引用:日本農業新聞2023年12月8日
ただし、クリスマスや年末年始需要のため下落傾向が長期化することはないものと思われます。
下げても1キロ500円台前半まででしょう。
1キロ1231円と平年比2割高 2023年10月6日
ミニトマトの市場価格が高止まりしています。
北海道産がほぼ終了し入荷量は減る。
引用:日本農業新聞10月8日
後続の抑制産地も高温の影響で着果が悪く、端境期は平年より伸びる予想。
10月中は高値傾向となりそうです。
1キロ868円とやや高値 2023年9月7日
ミニトマト価格の上昇が止まりません。
8月中旬の1キロ600円から急上昇を続け、20日で約260円の値上がりです。
夏秋産地が暑さの影響を受けています。
前進出荷の反動や花飛びの発生で「主力の北海道産の減少ペースが平年より早い」(大阪の青果卸)という。
引用:日本農業新聞2023年9月7日
冬春生産地の出荷が本格的に始まるのは10月上旬です。
それまでの間、ミニトマト価格の高値はしばらく続くでしょう。
1キロ753円と平年並みも急上昇中 2023年8月28日
ミニトマト価格は、8月中旬からの10日間で1キロ当たり140円以上値を上げています。
高温による着花不良でしょうか、出荷量が減少している一方、消費は好調のようです。
東北は各産地とも一段と入荷減。学校給食や特売需要で引き合い出て強含み
引用:日本農業新聞2023年8月27日
今後は夏秋産地の栽培が終盤に入るため、品薄により価格が上昇する時期に入ります。
今後のミニトマト価格は、平年通り上昇傾向が続くでしょう。
1キロ610円と平年並みまで上昇 2023年7月6日
冬春作から夏秋作への切り替わり時期となり、品薄から価格が上昇しています。
九州産の冬春物がほぼ切り上がった一方、後続の北海道産は夜温が低く、増量ペースが鈍い。
引用:日本農業新聞2023年7月7日
なお、北海道産の出荷がまとまるのは7月中旬との予想です。
今後1週間ほどは、上昇傾向が続く可能性があります。
1キロ519円と平年比2割高 2023年5月11日
3~4月は1月の寒波の影響が残り品薄高となったミニトマトの市場価格。
また4月中下旬には西日本を中心に雨や低温が続き、平年対比でやや高値傾向となっています。
ただし、今後はもう少し下げそうです。
曇天や夜温低下で着色遅れていた分が出て量増える
引用:日本農業新聞2023年5月7日
冬春栽培と半促成栽培の出荷が重なる5月中旬いっぱいは、下落傾向となるでしょう。
1キロ541円とほぼ平年並み 2023年4月24日
冬季の低温の影響で高値傾向だったミニトマトですが、ようやく平年並みに戻しました。
大玉トマトより先に出荷量が回復したようです。
大玉と比べて増量ペースが早く、値頃感から特売需要が強く、売り場広がる
引用:日本農業新聞2023年4月23日
ただ、今後1か月は平年より気温が低く、雨が多くなる予想です。
再び生育や果実の着色にブレーキがかかる可能性があり、注意が必要です。
糖度10度超え!
濃厚な甘みのシュガープラム
引用:食べチョク
一つ食べたら止まらないと評判!リピーター多し。
1キロ603円とやや高値 2023年4月14日
気温上昇により、愛知県や熊本県といった冬春産地の生産量が増加しています。
それに伴い価格も下落傾向ですが、平年より高い水準をキープしています。
例年になく暖かい春になったことで、サラダ需要が伸びているようです。
サラダ需要でスーパーの売り場広い。入荷は増量傾向で、徐々に相場下げる
引用:日本農業新聞2023年4月9日
今後は平年通り、冬春作が終了する5月末までミニトマト価格の下落傾向が続くでしょう。
1キロ739円と平年比2割高 2023年3月24日
約1か月にわたってミニトマトの高値が続いています。
玉数が少ない段が続き、月内は入荷伸び悩む。売り込み入り堅調相場を維持
引用:日本農業新聞2023年3月26日
現在出荷されているのは、日本列島全体を寒波が襲った1月下旬~2月上旬に開花を迎え着果したミニトマトです。
低温の影響を受け、着果数が減っているものと思われます。
ただし、ミニトマトは収穫量の波が大きい作物です。
今出荷が減っている分、3月の暖かさも手伝って4月以降に収量が増加する可能性があります。
ミニトマトの高値はそれほど長く続かないでしょう。
- 元ブリーダー(品種改良担当の技術者)
- 機能性野菜品種の開発等に従事
- 得意なこと:野菜の栽培、市場分析
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1キロ691円と平年比でやや高値 2023年2月20日
ミニトマトの今後の価格が読みづらい状況となっています。
主産地の愛知産が着果不良の段に入り、入荷が伸び悩んでいる
引用:日本農業新聞2023年2月22日
今週は寒い日が続いて荷動きは鈍く、今後は弱含み
引用:日本農業新聞2023年2月22日
3月上旬は平年比で暖かくなるとの予想です。
気温の上昇による出荷量の増加とサラダ需要の増加がうまくかみ合えば、3月上旬の1キロ700円前後をピークに徐々に下落を始めるでしょう。
1キロ688円と平年並み 2023年2月17日
季節が進み暖かい日が増えてきましたが、ミニトマトを含めサラダ野菜の販売は苦戦しています。
消費鈍く特売は限定的だが、12月の寒波の影響で入荷量が減る分相場底上げ
引用:日本農業新聞2023年2月17日
例年トマトの消費量は年明けから夏に向けて上昇を続けます。
ただ今年は1月下旬、2月中旬と寒波やそれに伴う積雪に見舞われたせいか、消費が思うように伸びていないようです。
今後1か月は平年より暖かい日が多いとの予想ではありますが、今後の価格は天候次第で左右され読みづらい展開となるでしょう。
1キロ692円と平年比でやや高値 2023年2月12日
寒さで消費が鈍り1キロ400円台に沈んでいたミニトマト価格が急上昇し、一時700円台半ばに達しました。
1月中下旬からの天候不良で生産量が減ったことによるものと思われます。
その後2月3日をピークに下落に転じましたが、今後の市場価格はどうなるでしょうか?
生育回復し入荷増える。大玉傾向。品薄で縮小した売り場広がりきらず苦戦
引用:日本農業新聞2023年2月12日
2月中旬は暖かく、下旬から3月上旬にかけて再び寒くなるとの予報です。
消費量と価格は気温・天候次第で大きく左右されるでしょう。
1キロ497円と平年比2割安 2023年1月16日
ミニトマトの市場価格が平年比2割安に沈んでいます。
消費が伸びないためですが、今後の値動きはどうなるでしょうか。
前週多かった入荷落ち着く。曇天で肥大鈍りM、S級が中心。販売は順調
引用:日本農業新聞2023年1月18日
先週末、西日本を中心に降雨となったため出荷量が減り、価格は下げ止まりました。
これから半促成栽培(冬春栽培と夏秋栽培の中間適作型)の出荷がスタートする3月までの間、一年の中でも生産量が少ない時期に突入します。
品薄により、3月上旬の1キロ700円台に向けて徐々に値を上げるものと思われます。
1キロ485円と平年比1割安 2023年1月6日
ミニトマトの市場価格が平年比で1割安くなっています。
年末年始の好天で収量は安定している一方、消費が鈍いようです。
ヤマのないだらだら入荷続く。大玉傾向でL級率高い。サラダ需要振るわず
引用:日本農業新聞2022年1月8日
1月下旬までは温かさが続くとの予報ですので、しばらくは生産量が多く価格が平年比で安値傾向となる日が続くでしょう。
2023年の売れ筋野菜はミニトマト!
日本農業新聞が「農畜産物トレンド調査」を発表しました。
2023年に消費が伸びそうな品目では、トマトが1位に浮上!
スーパー、飲食店、流通など46社からのアンケートの結果、アイコ、キャロル、シュガープラムなど高糖度のミニトマトが多くの票を獲得したとのことです。
トマトが最多の31票を獲得した。前年の2位タイから上昇。秋冬作を中心に生産の比重が高まりつつあるミニトマトが、得票の半数を占めた
引用:日本農業新聞2022年1月5日
需要の高まりが市場価格にも反映することを期待したいですね。
1キロ501円と平年比3割高! 2022年6月11日
ミニトマトの価格上昇が止まりません!
5月中旬以降、徐々に値を上げ始め、6月9日にはついに平年比3割高となる500円台を突破しました。
本来であれば一年で最も市場価格が下がるこの時期のミニトマトに、一体何が起きているのでしょうか。
大産地である熊本の出荷量が減少
11月〜翌年6月までの長い間、出荷量のトップを走るのが熊本県。
その熊本産、毎年6月に終了しますが、今年はいつもより早く出荷が終わるようです。
5月の前進出荷の反動で減少ペースが平年より早い
引用:日本農業新聞2022年6月11日
ちなみに、6月9日の大田市場入荷量79tにたいして、熊本産は33tです。
まだまだ存在感は大きいものの、絶対量は平年より少ない状態が続いています。
茨城産、北海道産の生育遅れ
熊本を代表とする冬春ミニトマトが出荷を終えるころに登場するのが、茨城や北海道の夏秋ミニトマトです。
ところが、その夏秋ミニトマトにも異変が起きています。
後続の北海道、茨城産は夜温が低いため着色が遅れており…
引用:日本農業新聞2022年6月11日
気象庁のデータを確認すると、確かにここ1ヶ月の平均気温は東日本を中心に平年より1℃ほど低い状態となっています。
夏秋ミニトマトの出荷が本格化する7月頃まで、高値が続くと思われます。
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