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電動化の波は農業機械にも!電動トラクターのパワーは?駆動時間は?電気代はどのくらい? 

solectrac社の電動トラクター

農業機械大手のクボタは2024年に電動トラクターの発売を目指しています。 

脱炭素社会の実現へ向けてすでに自車業界では当たり前の存在となりつつある電気自動車ですが、電動化の波は農業機械にも押し寄せているのです。 

そしてこの分野でも先陣を切るのがアメリカ合衆国。 

最大手のJohn Deer社や電気自動車大手テスラ出身者がCEOを務めるMonarch社など、各社が開発を進めています。 

そんな中、電動トラクター発売の先陣を切ったのがSOLECTRAC社です。 

その実力について調べてみました。  

目次

そもそも電動トラクターとは?

トラクターの動力はパワーが自慢のディーゼルエンジンがそのほとんどを占めています。 

ただし、ディーゼルエンジンの欠点は排気ガスに窒素酸化物(NOx)など有害物質が多く含まれること。 

NOxは呼吸器障害といった健康被害や環境破壊の原因となることもあり、各国がディーゼルエンジン搭載の自動車について排ガス規制強化に動いてきた経緯があります。 

従来型のトラクターも、当然同じ問題を抱えています。

一方の電動トラクターはエンジンの代わりにバッテリーとモーターを動力源とする農業機械です。 

ディーゼルエンジンのような排気ガスが問題にならない、クリーンなトラクターなのです。 

電動トラクターはメンテナンスが簡単 

電気自動車でよく話題に上るのが「部品が少ない」ということ。

ガソリン車やディーゼル車に使われる部品数は約3万点であるのに対して、電気自動車の部品数はその3分の1の約1万点にすぎないのです 

電気自動車が普及すると、日本とドイツの経済が苦しくなるわけとは 

バッテリーとモーターで動く電気自動車は構造がシンプル。構成する部品の数も少なく済むのです。 

そのためため維持にも手間がかかりません。

ガソリン車はエンジンオイルや点火プラグなどの交換が必要ですが、電気自動車ではそれほどの保守点検作業は必要とならないので、修理やサービスの仕事も激減することが予想されている 

電気自動車が普及すると、日本とドイツの経済が苦しくなるわけとは 

電気自動車と同じくバッテリーとモーターで動く電動トラクターはそのメリットも同じ。 

エンジン不調のトラブルとは無縁なのです。 

電動トラクターは音が静か

トラクターあるあるですが、エンジンをかけた瞬間から周りの人の声が聞こえなくなります。笑 

パワフルなディーゼルエンジンは音もバカでかい!作業機を動かしている最中は回転数を上げるのでなおさらです。 

会話ができないくらいならいいのですが、圃場やガレージが住宅地に近いと周りに気を使いますよね。 

その点、電動トラクターは安心です。電動トラクターを初めて運転するとき、あなたはきっとプリウスが登場した時と同じ衝撃を受けることでしょう。 

燃料代がかからない 

当たり前ですが電動トラクターはエンジンがないので燃料不要です。 

その代わり充電が必要になりますが、気になるのは燃料代と電気代、どっちがお得なんだい?ということです。 

トラクターの種類や作業内容、圃場の状態にもよりますが、経験的に従来のトラクターの燃料消費量は5~10L /時間ほどではないでしょうか。 
1Lを120円とすると、燃料代は1時間当たり600円〜1200円という計算に。 

一方の電動トラクターですが、SOLECTRAC社のデータを参考にすると40馬力のタイプでバッテリーの容量は28kWh、駆動時間は4~8時間だそうです。 

28kWhの充電に要する電気代は、1kWhあたり27円計算で756円。駆動時間を6時間とすれば1時間あたりの電気代は126円になりますね。 

70馬力、60kWhタイプの中〜大型電動トラクターでも1時間あたり270円ですから、単純計算ではありますがかなりお得なのでは?という気がします。 

実際、電気自動車はエンジン車に比べて走行コストが1/2という話もあるくらいです。電動トラクターも同様の結果になるでしょう。 

SOLECTRAC社の電動トラクターをご紹介! 

SOLATEC社は2022年4月現在で馬力の異なる3つのトラクターを販売中。 

小回りの効く25馬力!25 HP Category e25 

25 HP Category e25はローダー付きで全長365cmの小型電動トラクターです。 

家庭菜園や小型のハウスで活躍するサイズですね。 

ゴルフ場やレジャー施設など事業者向けにも1台あれば活躍しそう。 

・馬力:25HP 

・バッテリー:22kWh 

・充電時間:220Vで8時間、120Vで12時間 

・バッテリー寿命:80%DODで3,500サイクル 

・駆動時間:3~6時間 

・本体価格:$ 27,999USD、フロントローダー:$ 4,299USD 

何にでも使える万能の40馬力!40 HP Category eUtility 

結局このサイズですよね。日本の農業でよくあるような中規模のハウスや圃場で活躍が期待できます。 

・馬力:40HP 

・バッテリー:28kWh 

・充電時間:急速充電で4時間 

・バッテリー寿命:80%DODで3,000サイクル 

・駆動時間:4~6時間 

・本体価格:$ 41,399USD、フロントローダー:$ 9,999USD 

高出力の70馬力ながらスリムな車体!70 HP Category e70N 

70馬力といえばかなり大型の車体をイメージしますが、70 HP Category e70Nはスリムで扱いやすいのが特徴です。果樹園のような小回りが要求される現場でも使いやすい! 

・馬力:70HP 

・バッテリー:60kWh 

・充電時間:220Vで8時間 

・バッテリー寿命:80%DODで3,000サイクル 

・駆動時間:3~8時間 

・本体価格:$ 74,999USD 

農業機械メーカー各社が電動トラクター開発を急ぐ中、SOLECTRAC社は用途に合わせて3車種も販売しているとは、仕事が早いですねー。 

今後のSOLECTRAC社の動向に注目です。 

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この記事を書いた人

神戸大学大学院農学研究科卒業、元種苗メーカー研究開発部門所属。
こんなことが得意です。
・野菜の栽培
・トラクター、農業機械の操作
・環境制御ハウスのオペレーション
・農家さんへの栽培指導、講習会の開催
・商品企画、開発、設計
・バイオサイエンス分野の最新情報の提供
・統計解析、プログラミング(←勉強中)

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